にきび(尋常性ざ瘡、その他のざ瘡、マラセチア毛のう炎)

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本当にうっとうしい「ニキビ」・・・でも、いい薬が出たんです!!

にきびとは

にきびとは

一言に「にきび」と言っても思春期のにきびや成人になってできるアダルトアクネ、重症化し治癒しても瘢痕を残す集簇性ざ瘡、脂性肌の年配者に発症し化膿しない酒さ性ざ瘡、夏場に体に出やすいマラセチア毛嚢炎など多種多様の病型があり治療・生活指導も個人個人で異なります。

十分な問診による、生活習慣や従来のスキンケアの問題点の洗い出しが重要です。
治療は保険範囲内で可能な、ビタミン剤、抗生剤(内服・外用)、イオウ剤、漢方薬、ディフェリン、ベピオ、デュアック、エピデュオなどのほか、自費でケミカルピーリング、ピーリングホームケアキット・脂性肌専用の化粧品の販売も行っています。

尋常性ざ瘡

尋常性ざ瘡には思春期にでるタイプと成人期以降にでるタイプと2パターンがあります。
前者は額やこめかみ頬の部位に出る傾向があり、後者は口の周りや顎の部分に出る傾向があります。
ともに性ホルモンの影響が原因ですが、不規則な生活や食事、誤ったスキンケア方法も原因・悪化の因子になります。
治療は現在ディフェリンゲル(アダパレン)のほか、過酸化ベンゾイル(BPO)製剤のベピオやBPOとクリンダマイシンの合剤であるデュアック、アダパレンとBPOの合剤であるエピデュオなどが主流になっています。
これらの3剤は赤くなる前の白ニキビから、腫れて痛いニキビまでこれ一つで治療可能です。ただし、いずれも初めの2週間に肌の乾燥、ヒリヒリ感、皮剥け、赤み、痒みがでることがあります。
またBPOでは重篤なアレルギー性接触皮膚炎が5%の人におこることがあり、すべての人が使えるわけではありません。
皮膚科専門医による十分な問診と肌質チェック、副作用予防のためのスキンケア指導が必要です。
そのほかビタミンB2、B6、C、Eのほか抗生剤(内服・外用)、イオウ剤、漢方薬などを併用することもあります。
また、当院では自費でケミカルピーリングも行っております。ディフェリンの使用が困難な肌の弱い方も低濃度のピーリング剤で治療可能です。

マラセチア毛のう炎

前胸部や背部に出来る少し痒みを伴ったニキビ。尋常性ざ瘡(普通のニキビ)のように毛穴に皮脂や膿が溜まることのない、1~2mm大のドーム状の発疹です。
皮膚の常在真菌(カビ)である「マラセチア菌」が原因で、運動をする若年者や汗をかきやすい夏に発症する傾向があります。
ともに皮脂の過量分泌が原因ですが、過度な運動や運動後の誤ったスキンケアも原因・悪化の因子になります。
また、痒みを伴うため湿疹・皮膚炎と誤診され、ステロイドの外用によってさらに増悪しているケースもよくみられます。
治療は抗真菌剤の外用が一般的で、治り始めるまで2週間ほど掛かり、治癒後も色素沈着が残るのが難点です。